銀杏BOYZと僕
銀杏BOYZの新しいアルバムを聴いた。
感想としては、「ん???」という感じだった。
例えるならば、激辛ラーメンで有名な「中本」のあの激辛な中にも野菜の旨味や甘みを堪能したくていざ店に行ったら、出汁が効いてないような、辛みが今一つなような、なんか物足りない感じ。
自分は銀杏BOYZのファンである。
何故かというと、遡ること高校時代。。。。
当時青春パンクが流行ってて、自分も最初は好きでハイスタやらゴイステやらガガガやらいろいろ聴いてた。
けどだんだん同じようなバンドが増えてきて、よくよく聴いてみると愛だの青春だの、努力だの、同じようなフレーズ、同じようなリフ・アレンジばっかで冷めてしまった。
しまいにはオレンジレンジとか湘南乃風とかいう、ノリだけで軟派な感じの音楽が流行ってて、教室で誰かが爆音で流してたときは鬱陶しくてしょうがなかった。(ファンの人には申し訳ない。。)
そんな中で、銀杏BOYZのアルバムが2枚発売された。
最初はゴイステの曲をイメージして聴いていたから、今日の今のような「ん???」という感じで、失敗したかなーと思ってたが、ズルズルとアルバムの世界にはまっていった感じだった。
「頑張れば報われる!」みたいな泥臭い青春や、「楽しけりゃいいっしょ!思い出作ろーぜー!(SEXSEX!)」みたいな青春とは全く違うベクトル。
「何が青春だよ。報われねーじゃねーか。楽しい思い出なんか一つもねーよ。」みたいな、排他的な青春パンクがそこにあった。
当時彼女は出来ず、部活も補欠で成績も悪く落ちこぼれで、少ないおこずかいでコソコソ音楽アルバム借りて聴くのが唯一の楽しみだった自分には衝撃的だった。
こんな感じで昔は銀杏BOYZのアルバムを擦り切れる程聴いてた。
時は経ち、、、、
現在25歳。もうすぐ26歳。
無職である。新卒で入った会社を辞め、就職活動中。
夏に辞めて、ズルズル離職期間が延びて半年になる。
何をやっていたかというと、ひたすら自分のしたい営業について考えていた。
家で一人で。ああでもないこうでもないと、自分のやりたい営業は何か、考えていた。
面接を受けて内定は貰えるが、なんか違う。辞退。考える。面接→内定→なんか違う→辞退→・・・
を自分のWILLが見つからず悶え苦しみながら繰り返していたらアッという間に年を越してしまった。
そんな時、銀杏BOYZが新しくアルバムを発売すると聴いた。
どハマりしていたときと比べると感情の振れ幅は少ないが、やっぱ嬉しかった。
どんなアルバムなのか、音楽雑誌の峯田和伸のインタビュー記事を読んでいたら、
今回のアルバムの曲作りはより「精神的な部分」とかなり向き合っていたとのこと。
「自分の表現したい音楽をひたすら突き詰めていた」というようなことだったと思う。
「やりたい営業を考えるのと曲の音作りに向き合うのって案外似てるのかなー」なんか考えてたら、なんか救われた感じがした。
年を越して、やっと自分のやりたい営業が何か見えてきて、離職のブランクに対する企業の目には怖さはあるものの、今は胸が晴れてすがすがしい気分である。
そして今日、新しいアルバムを聴いた。
「???」って感じで、高校時代と同様、今の所はまだアルバム曲について咀嚼しきれてないんだろう、たぶん。。。
これからじっくり、音楽に向き合ってきて捻り出した峯田のアルバム(=音楽に対するWILL)を聴いていこうと思う。